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中医学の歴史8 日本漢方の問題点

日本は江戸時代の鎖国のため、中国の新しい理論が伝わらなかっため、中医学は「漢方医学」として日本独自の進化をしました。
急性の感染症を治療するには古方派の考えはすぐれていました。
これに対して慢性病の治療は、臓腑辨証により、体質改善していく方法がすぐれています。
古方派の台頭により、後世派の考えがすたれてしまい、臓腑辨証という考え方が日本ではあまり用いられなくなりました。
代わりに考案されたのが腹診です。
お腹の状態を見る事により、どの部分に問題があるかを判断する方法です。
腹診は直接に処方を決めるとても良い方法ですが、やはり問診を中心とした臓腑辨証の考え方が必要と思います。
また、使われる処方も、江戸時代の鎖国や中国との国交が無かった事などが影響して、清朝以降に考えられた処方は日本漢方では殆ど使われていません。
傷寒論や金匱要略の時代の処方が多く、現代中医学の基本処方すら漢方医学では使われていません。

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