深谷薬局 養心堂

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中医学の歴史3 隨・唐の時代

傷寒論は後漢の時代に書かれたと考えられます。
今からちょうど2000年前くらいの書物になります。
さて、その後、隨の時代に『諸病源候論』という書物が書かれました。
これを見てみてると、病気がおこる原因を詳しく分析しています。
ちょうど病理学の本と言えます。
ただ、これだけ深く病理を掘り下げておきながら肝腎の治療方法については殆ど触れられていません。
とても残念な事です。
唐に時代になると「千金方」と「外台秘要」という書物が作られました。
この2は、簡単に言えば処方集です。
お医者さんがいつも持っている治療ガイドのようなものです。
内容としては、傷寒論、金匱要略の不足を補うもので、非常に広範囲な病気について語られています。
傷寒論、金匱要略は有用性が高いものでしたが、あまりに簡潔すぎて不足の部分が多かったと思われます。
千金方は臓腑ごとに病気をまとめ、辨証論治の基礎を作りました。
外台秘要は病名ごとに病気をまとめ、弁病論治の基礎を作りました。
隨・唐の時代は日本とも国交が深かったので、これらの書物もみな日本に伝わったと考えられます。

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