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消導薬

健脾と消導の区別が訳が解らなくなって来ましたね。
食後はだれでも胃がふくれます。
これがある時間たつと、また平らになります。
平らにならないポッコリお腹の人は別です。(~_~;)
これは、食べたものが消えて、下に導かれたためです。
この作用が「消導」です。
消導は脾の働きの一部です。
ですで、健脾薬があれば消導薬は消導薬は要らないのではと思われます。
しかし、中医学では健脾薬と消導薬は使い分けています。
体質的に胃腸が弱く、常々食欲がない、やせて体力が無い。
このような体質の人は脾虚といいます。
このような場合は、消導薬でなくて健脾薬を使います。
健脾薬は胃腸を丈夫にする働きがありますが、消導薬は一時的に消化を助けますが、胃腸を丈夫にする働きはありません。
食べ過ぎ、飲み過ぎで胃が苦しい...こんな時は消導薬の出番になります。
あまり胃腸の弱い人で少し食べても胃がもたれる。
このような場合は胃腸を丈夫にする健脾薬と消化を助ける消導薬を同時につかいます。
消導薬の代表は山査子、神麹、麦芽、蒼朮などです。
これらのものには酵素が沢山ふくまれて、食べたものを分解しやすくします。
また、胃液や胆汁、膵液などの分泌をよくしたり、胃腸の蠕動運動を活発にします。
ただし消導薬の作用は一時的で、続けて飲んでいて胃腸が丈夫になるという事はあまりありません。
ですので、胃腸が弱い場合は健脾と消導をうまく使い分ける事が必要です。
単なる暴飲暴食の場合は消導だけで健脾は必要ありません。
さて、次回は、消導薬とは切っても切れない、食滞についてお話しします。

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