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柴胡と升麻

中医学的に見ると、体の右半身と左半身では違いがあります。
左は血にかかわりが深い部分で、上から心、肝、腎陰となります。
右は気と水にかかわりが深い部分で、上から肺、脾、腎陽(命門)となります。
左に心臓があるので、血にかかわる部分を左半身に納めたのでしょうか。
この為、肝は実際には右半身にあるのですが、中医学では左に配置されています。
「肝は体(実体)は右にあるけども、その用(働き)は左にある」と、なんだか屁理屈っぽい事を言っています。
気を上に持ち上げる作用のあるものに、柴胡と升麻があります。
柴胡は、少陽(胆)の気を左から持ち上げます。
升麻は、陽明(胃)の気を右から持ち上げます。
ですので、左側の気が上がらない場合は柴胡を右側の気が上がらない場合は升麻を使います。
しかし、実際には右左の区別はつきにくい事が多く、柴胡と升麻は併用される事が殆どです。
でも、柴胡と升麻にはこのような差があるんだよという事は知っておくと良いかも知れません。

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