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莪朮の働き

莪朮という植物の根っこがあります。
「中薬学 医歯薬出版社」によれば、莪朮の作用は
1.気滞血瘀による腹腔内腫瘤、無月経、月経痛あるいは産後瘀阻の腹痛に三稜、川きゅうなどと用いる
2.飲食停滞による胸腹部の痞え、腹張、腹満、悪心、嘔吐などに三稜、青皮、麦芽などと用いる
となっています。
つまり、気と血の流れを良くする作用と、つまったものを流す作用があると言えます。
ただ、不思議な事に莪朮は、日本では胃の薬、または健康食品として販売されています。
これは恐らく、昔からの胃の薬として恵命我神散というのがあり、それの主成分が莪朮だったからと思われます。
中国の中医師が莪朮を胃腸薬として使うというととてもびっくりされます。
莪朮には補気や補血などの補う作用はありません。
ですから、本当の胃弱には効果がありません。
ただ、食滞などの荷物を軽くしてあげる事で機能が回復しやすくなる事はあります。

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