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子宮内膜症と漢方

子宮内膜症は、子宮の内膜と同じような組織が腹腔内に散らばっている状態です。
経血が卵管から逆流するとも言われていますが、肺などに見られ気胸をおこす場合もあり、原因は不明です。
中医学的には陳旧瘀血と考えます。
陳旧瘀血は、古くなって固まった血です。
通常の瘀血は血管の中の血液の状態を言う事が多いですが、陳旧瘀血は血管の外で固まった血です。
ですから、まず陳旧瘀血を溶かすものが必要です。
次には陳旧瘀血が出来る原因を考えます。
「気滞」による場合
 気とは目に見えなくて働きがあるもので、ホルモン、自律神経、免疫などです。
 これらのバランスが悪い状態を気滞と言います。
 気滞の状態が長く続くと血の流れも悪くなります。
 気は血を運んでいるからです。
 また気は血液が血管から漏れ出すのを押さえてもいます。
「寒凝」による場合
 冷えると血流は悪くなり、さらに冷えると固まっていきます。
 この状態を寒凝といいます。
「湿熱」による場合
 クラミジアなど、感染を起こした場合、湿熱という状態になる事が多いです。
 感染を起こしている時は清熱解毒という方法を使います。
「痰湿」による場合
 湿熱の状態で炎症がおさまると、繊維の汚れが残ります。
 また脂、水の汚れも含めて痰湿といいます。
 陳旧瘀血と痰湿が入り交じって、痰淤互結と言う状態になると、なかなか取れにくくなります。
 陳旧瘀血を溶かすもの以外に痰湿をとるものが必要になります。
陳旧瘀血をとるもの、気滞、寒凝、湿熱、痰湿の改善にも色々な種類があります。
その人、その人の体質や状態によって選んでいく事が大切です。

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