深谷薬局 養心堂

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胆について

胆は、決断を司っています。
また、肝から胆汁を受けて、胃に注いでいます。
胆は、いわゆる「きもったま」です。
胆が丈夫だと、大胆です。
胆が弱いと、いつもびくびくして、おびえ、不安が一杯です。
胆の病理としては、胆の気が不足した胆気虚と、胆に湿熱がたまった
胆湿熱、そして、肝胆湿熱があります。

「胆気虚」
胆は、決断を司っています。
ですから、胆の気が虚すると、優柔不断になり、いつもびくびくしています。
驚きやすくなり、不安感や不眠が出る事が多いようです。

胆の気を補う時は、単純に補気するだけではだめです。
胆の気の流れを調節して、肝から受ける気の流れを良くする必要が
あります。
胆は、経絡的は少陽経で、三焦も少陽経に属しています。
三焦は気血水の流れる道です。
このため、胆は肝の気を受けて、気血水の流れを調整していると言えます。
胆気虚には、通常の補気薬だけでなく、温胆湯を併用して、
胆の気の流れを良くする必要があります。

「胆湿熱」
胆は、肝からの気を受け、胆汁をためています。
胆汁は消化に必要なものですが、時として多すぎて胃から食道に逆流する事もあります。
このような病理状態を胆湿熱といいます。
多くは肝の湿熱を伴っているので、肝胆湿熱となります。

胆の湿熱は、胆汁が食堂や口にあふれ、口が苦い、吐き気、胸焼けなどの
症状を起こす場合と、皮膚にあふれて黄疸を起こす場合があります。

痰湿熱によく使われる処方は、黄連温胆湯、黄連解毒湯、茵陳蒿湯などです。

「肝胆湿熱」
肝経の湿熱と、胆の湿熱が同時に見られる病態です。
肝と胆は表と裏ですから、肝の湿熱は胆の湿熱を伴う事が多く、
また胆の湿熱も肝の湿熱を伴う事が多いのです。

肝胆湿熱の症状は、肝の湿熱である イライラ、起こりやすい、不眠
のぼせ、肝経にそった痒み、陰部の痒み、湿疹、目の痒み、ただれ、赤目と
ともに、胆経の湿熱である口が苦い、吐き気、胸焼け、黄疸などが現れます。

薬は、肝経湿熱と胆湿熱のどちらが重いかを考えて、それぞれの薬を併用して


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