深谷薬局 養心堂

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当帰

険しい山のふもとに、一人の男が住んでいました。
山には貴重な薬草が沢山生えていました。
でも、そこには毒蛇や猛獣が沢山住んでいるので、誰も山に入ろうとはしませんでした。
ある日、この若者が勇気を振り絞って山に入る事になりました。
若者は新婚の妻に三年で帰ってくる約束をして山に向かいました。
しかし、若者は約束の三年がたっても帰って来ませんでした。
妻は、夫の身を心配するあまり、血の道の病気にかかってしまいました。
それを不憫に思った姑は、再婚を勧めました。
若者が戻ったのは、皮肉にも再婚の数日後だったのです。
事情を知った若者は、妻のもとに薬草を置いて立ち去りました。
嘆き悲しんだ妻は、死を覚悟して、薬草を手当たり次第食べてしまいました。
ところが、中毒死するどころか、反対に血の道の病気が治ってしまいました。
人々は、この薬草に当帰と名付けました。
当帰とは、「当然かえるべき」という意味です。
当然帰るぺき夫が戻らなかったので、仕方なく再婚した女性がいた事を忘れないために、
この名が付けられたと言われています。



産地 甘粛など
セリ科 北海当帰など

性味 甘・辛・苦 温
帰経 心・肝・脾
効能 補血調経 活血行血

応用 生理不順 冷え性 腹痛
  めまい 便秘など


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