深谷薬局 養心堂

漢方薬局 深谷薬局養心堂

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中国農薬規制は厳しくなっている

中国は数十年前まで、国民は皆貧乏で、物価は安く、街には自転車が沢山走っていて、農薬を使いまくる。
環境汚染はすさまじく、工場は廃液を垂れ流し。
川は悪臭を放ち、魚などいない。
そんなイメージだった。

それが、あっと言う間に日本に追いついた。
今の中国の都市部は、日本よりもっと発展しているように思う。
というか、日本の発展が遅いのだ。
日本は10年前と今を比べてスマホが増えた以外はあまり変化していないように思う。

ちょっと前の中国は粗悪品だろうが偽物だろうが、売ってお金になればそれで良かった。
しかし、今はもっと長いスパンで商売を考えるようになった。
良い物、安全なもの、より便利な物を作るようになった。

中国は農薬の規制がとても厳しくなっている。
日本が農薬の基準を緩めているのに対して、中国はどんどん厳しくなっている。
このままでは日本の農作物も日本の基準では中国に輸出できなくなる日も来るのではと思う。

昔は中国産の食材を買うのには不安があった。
しかし今ではむしろ日本産のものに不安を感じ初めている。

つかれ、だるさ 正虚と邪実

正虚とは、必要なものが足りない状態。
邪実は余分なものがある状態です。
中医学では、病気の主な原因は正虚と邪実の組み合わせによっておこると考えます。
例えば、体がだるい、疲れやすいなどの場合、栄養が足りないと考えるのが普通です。
しかし、余分なものがたまっている場合もあります。
水の汚れの湿邪、血の汚れの瘀血、気の滞りの気滞、食べ物がたまった食滞などです。
例えれば大きな荷物を背負って山を登るようなものです。
いくら栄養ドリンクを飲んでも、荷物を降ろさないと楽にはなりません。
では、正虚と邪実はどうやって区別したら良いでしょうか?
正虚は体の弱りなのでよほど大きな病気にならなければ急に疲れやすくなる事はありません。
もし急に疲れやすくなった場合は邪実の事が多いです。
邪実の場合は天気の影響があります。
梅雨時などは体が重たい感じが強いです。
生理周期では生理前の方が疲れやすく、生理が来ると楽になります。
正虚の疲れは、だんだんに起こります。
例えば年をとって疲れやすくなったなどです。
また大病や手術後などにもおこります。
朝は比較的楽で、夕方から疲れます。
生理周期では、生理のあとがつらいです。
治療としては、足りないものは補い、余分なものは取り除く。
足りないものは、どの部分の何なのか?
余分なものはどの部分に何がたまっているのか?
これらを判断していきます。
また、多くの場合、正虚と邪実は同時にある事が多いです。


頭痛の漢方

頭痛には、大きく分けて血管が広がっておこるものと、縮まって起こるものがあります。
中医学では、「通じざればすなわち痛む」という概念があります。
気血水の流れが悪いと痛みが生じるという考えです。
この「通じない」には実は2つのタイプがあります。
道路と車で例えると、1つ目は道幅が狭い場合です。
そしてもう一つは車が多くて渋滞している場合です。
どちらも流れが悪いのですが、原因は違います。
道が狭い場合は血管を広げるように考え、どちらかというと温める処方を使います。
車の量が多い場合は、どちらかというと冷やす処方を使い、車の量を減らします。
頭痛という局所の治療はこれで良いのですが、中医学ではさらに原因を考えます。
血管の幅とか、血流量を調整しているのは中医学では肝です。
肝が気の流れを調整しているのです。これを疏泄作用と言います。
ストレスなどが原因で、この肝の疏泄作用がうまく行かない。
これが頭痛の主な原因です。
道幅が狭い場合でも、車の量が多い場合でも、原因は同じだったりする訳です。


「もったいないから」はもったいない

食べ物が残ってしまうと、「もったいないから食べちゃおう」と思います。
でも、それで太りすぎたり、生活習慣病になったら本当にもったいない。
自分の体はゴミ箱ではない。
まずは思い切って捨てる事が大切。
続けていると、だんだんに作りすぎなくなり、買いすぎなくなります。

「今、安いから買いだめする」
その前に、本当に必要か考えましょう。
もったいない事にならないように。


適当といい加減

頑張る事は大切ですが、あまり頑張りすぎない事も大切です。
完璧を保つのは大変です。
ほどほどにする事が大切です。
部屋を完璧に綺麗にすると、少しのゴミでも気になるようになります。
過活動膀胱という状態があります。
少し尿がたまると、トイレに行っておく。
これを繰り返すうちに、尿を我慢できなくなり、頻尿になります。
テストで100点とるのは大変です。
ですが、80点、70点ならずっと簡単です。
「適当」とか「いい加減」はあまり良い意味に使われない事が多いのですが、もともとの意味は「適切」とか「ちょうど良い」の意味で、良い意味です。
適当に良い加減にしましょう。

コロナの統計

厚生労働省のホームページを見ていたのですが、2022年7月14日のデータとして
新規感染者 97768人
新規重症者 7人
新規死亡者 34人
となっています。
新規の重症より死亡者の方が5倍近く多いのは、統計のとり方に問題があると思う。
  

食事の時の水分摂取について

自分の舌を鏡で見て、白い苔が沢山ある人は消化がうまく言っていない人です。
この場合、食べる速度と水分の摂り方に注意しましょう。
まず、ゆっくり良く噛んで食べる。
もう一つ、大切なのは食事の時の水分の摂り方です。
 食事の時は水分を控えめに
 食事の時の水分は、温かいものか常温で
この2つが大切です。
特に消化しにくい脂とかタンパク質。
食べたものは胃酸で溶かされます。
水分が多いと胃酸がうすまり、溶けなくなります。
それが腸に運ばれ、腸の中で腐敗して毒素になります。
また胃腸の温度が下がると消化酵素の働きも悪くなります。
脱水症の予防に水分補給は欠かせません。
水分補給は、食事の前後はさける方が良いでしょう。
特に食事中と食後は控えめが大切です。
どのくらい時間を開けると良いかは、個人差があります。
毎日、自分の舌をチェックしてみてください。

朝起きて学校に行けない

最近、朝起きられない、学校に行けないという相談が急に増えています。
原因は解らないのですが、何らかコロナと関係があるのではと思います。
例えば、
 コロナに感染して無症状だったが後遺症だけが出た
 コロナワクチンの影響
 マスクの強制の影響
などが複雑にからんでいるかもしれません。

中国式と日本式の漢方の一番の違い

中国式の漢方を中医学と言います。
では、日本式の漢方と中医学の違いは何でしょうか?
日本式は、方証相対と言って、こんな場合はこの漢方薬という使い方です。
体系だったものではなく、師匠から弟子に伝える口訣のような形式のものです。
日本には漢方薬専門の大学は無いので、このような勘弁な形式のものが普及したのだと思います。
中医学は弁証論治を基本としています。
病気の原因を考え、何処がどのような状態になっているかまず判断します。
そのためには、生理学が必要です。
さらに生薬の作用、処方の組み立てなど生薬学、方剤学があります。
経絡を組み合わせ、一つの医学体系を作っています。
中国では6年かけて中医学の勉強をします。
そのあと、病院実習などを経て、一人前の中医師になるには10年以上かかります。
このように中医学は学ぶのがとても大変な学問です。
中医学の大学や付属病院が無い日本で、この体系だった学問を極めるのは大変です。
それで勘弁な日本式の漢方が普及していると言えます。
このように中医学と日本の漢方の違いは沢山ありますが、一番の違いは、臓腑弁証です。
中医学は生理学がとてもしっかりしていて、各臓腑の生理を定義しています。
生理学が解らないと病理も分かりません。
しっかりした生理学の上に病理学が出来上がっています。
ですから、ある症状、病気は、どの臓腑に問題があり、そこがどうなっているか判断します。
このような病理の上に、治療方法が考えられます。
病気の診断
 生理学 → 病理学 → 弁証
病気の治療            
 生薬学 → 処方学 → 論治 
このような組み立てになります。

西洋医学の脾臓は中医学では?

前回、中医学の脾は西洋医学の膵臓を指すのではとお話しました。
ではそうすると、西洋医学の脾臓は中医学では何と言うのでしょうか?
脾臓の働きの1つ目は不要になった血液を分解する作用です。
この作用は、肝の機能の一部と考えられます。
肝は血を蔵する臓器で、不要な血液を分解する作用も肝の機能の一部と考えます。
もう一つの働きは免疫のバランスです。
この機能は、中医学では肺に含まれます。
胸腺も免疫にかかわっていますが、こちらも肺の機能の一部となります。
では、西洋医学の脾臓は中医学では肝なのか肺なのか。
答えは肺でもあり、肝でもあるという事です。
中医学は目に見えるものより、目に見えないものを重視しています。
体の中の物ではなく、「働き」に名前をつけたのです。
その点は心理学にちょっと似ています。
私達は、目に見えるものは信じられるけども、目に見えないものはよく分からないと深く考えません。
この点は、中医学や心理学の精神に学ぶ必要があると思います。


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