目次形式に切り替える431.出産予定日の計算
昔の言い伝えで、赤ちゃんは十月十日で生まれてくると言うのがあります。
しかし、計算してみるとそうではありません。
予定日は、最後の生理の開始日から数えて40週後になります。
つまり280日後です。
これは、だいたい9ヶ月と7日になります。
ただし、月は、大の月、小の月などでバラバラなので1-2日の誤差がでます。
生まれる日も誤差があるので、まあだいたいの計算で大丈夫です。
1.最後の生理月から3を引くか、9を足す。
2.最後の生理日に7を足す。
で計算できます。
ただし、生理周期が28日でない場合は計算が違います。
例えば生理周期が35日の場合は、予定日に7を足します。
生理周期が25日の場合は予定日から3を引きます。
また生理周期がバラバラの場合はこの方法では計算できません。
基礎体温をとっている場合は、体温が上がった日から計算して
1.体温が上がった月から3を引くか、7を足す。
2.体温が上がった日から7を引く。
で計算できます。
基礎体温をつけていない場合や、上がり方がはっきりしない場合は、妊娠した可能性が高い性交日から計算します。
1.妊娠したであろう性交月から3を引くか7を足す。
2.妊娠したであろう性交日から5を引く。
これらの計算方法はどうしても誤差が出ます。
病院の検診で、しっかり確定してもらいましょう。
430.温胆湯のデザイン
温胆湯の分包に、不思議な動物の絵がかかれています。
これは「獏 バク」です。
バクは夢を食べる動物。もちろん、架空のものです。
なぜ、温胆湯にバクが書かれているかというと、温胆湯は眠りに良い漢方だからです。
温胆湯を飲むと悪夢にうなされなくなる、そんな意味があります。
429.創業100周年
お陰様で、深谷薬局は創業100年になります。
今から100年前、刈谷の八幡町で祖父が開業しました。
父が跡をつぎ、刈谷市広小路で営業しました。
私達夫婦は刈谷市高津波町に支店を出し、今は池田に移転しました。
息子も寿町で営業中です。
中国のことわざで、「三代目以降でないと良い漢方医になれない」というものがあります。
昔の漢方医は代々と受け継がれる伝統職なので、初代や二代目はまだ信用が足りないという意味です。
今の中国は漢方の学校があり、そこでしっかりした教育を受けています。
だから問題無いのですが、日本は漢方薬の学校はありません。
そういう意味では、まだ親から子に伝えるものは沢山あるのではと思います。
428.漢方 飲みにくさランキング
当店で販売している漢方で、飲みにくいとよく言われるもののランキングを作ってみました。
味については個人差が大きいので、あくまでも参考にして下さい。
第一位 温胆湯
とにかく苦い。
ただ、続けていると慣れて来る傾向あり。
第二位 瀉火利湿顆粒 医薬品
温胆湯の次に苦い。
これも慣れてくる傾向あり。
第三位 胃神莪朮錠 医薬品
粒が大きくのみこみにくい。
味も苦い。
ただ、慣れてくると美味しく感じる人も。
第四位 五涼華 分包 食品
苦さではこれが一番。
ただ、嫌な苦さでなく爽やかな苦さ。
お湯に溶かすと美味しい
第五位 当帰四逆加呉茱萸生姜湯 食品
苦いし、辛い。
好き嫌いが分かれる。
427.打鉄花
まだ今のような花火がなかった頃、そう今から1000年も前の中国に「打鉄花」という技法がありました。
沢山の人があつまり、打鉄花を鑑賞するショーがあります。
花火大会のようなものです。
1600℃に熱した鉄を棒でたたきつけると鉄は粉々に砕け散り、まるで花火のようになります。
花火ほどバラエティーはありませんが、水面に飛び散る火花はまた別なおもむきがあります。
ユーチューブにあります。
ユーチューブの打鉄花
426.海馬を鍛えよう
海馬が衰え、ちょっとした事が覚えられない。
なんとなく記憶力が落ちた。
そんな人は、記憶力を鍛えましょう。
ちょっとした数字や文字を意識して覚えると良いです。
例えば、車のナンバーや、目にした電話番号など。
家電の型番なども。
海馬を鍛える簡単なプログラムを作ってみました。
覚える桁数は自由に設定できます。
数字を覚えるか、ひらがなを覚えるかの設定も出来ます。
425.症状の改善と、治る事は違う
漢方は飲んですぐに効果が出るものと、しばらく続けないと効果が出ないものがある。
飲んですぐ効果が出るものは、気血水の流れを改善するものだ。
気の流れは一番効果が速く、血の流れ、水の流れはその次になる。
飲み始めてすぐ、「なんてよく効く漢方なのだろう」と思う。
しかし、一週間くらいで始めの効果を感じなくなる。
いままで滞っていた気の流れが漢方で改善すると、体が急に楽になる。
ただその状態が続くと、慣れてしまい変化を感じなくなる。
また、気の流れが悪くなっている根本的な部分を改善しないと、症状は改善していても治っているとは言えない。
水の流れ、血の流れも同様だ。
気血水の流れが悪い原因としては、何かの汚れがたまって流れを阻害している場合と、そもそも流す力が足りない場合がある。
汚れが溜まっている場合は、汚れを綺麗にする必要があり、流す力が足りない場合はその部分を補う必要がある。
これには数ヶ月、場合によっては数年かかる。
また原因が老化の場合は、ずっと飲み続ける必要がある。
症状の改善を目的とした治療を「標治」と言い、病気を治して健康を保つものを「本治」と言います。
この2つは明確に分けて考える必要がある。
424.標治と本治
漢方にも、症状を抑えるものと、体質を改善するものがあります。
症状を抑える方法を標治と言います。
標治は、即効性があります。
例えば頭痛がする時に頭痛を改善する処方を使います。
そうすると、頭痛が緩和されます。
一時的な頭痛なら、それで治ってしまいますが、体質が原因の場合は治りません。
そのような場合は体質改善が必要です。
体質改善の漢方を本治と言います。
本治の漢方は効き目が出るのに時間がかかります。
その間に症状が出れば標治のものと併用します。
このように、漢方は標治と本治をうまく使い分けて病気をもとから治していくのです。
423.長引く咳と鼻詰まり、後鼻漏
原因は花粉なのか黄砂なのか、ウイルスか。
理由は解らないのですが、咳が長引いて、鼻がつまり、鼻水が喉から落ちるという相談が最近とても多くなっています。
痰はのどに絡んで、黄色く、切れにくいです。
漢方的には、肺に風熱がこもり、湿熱にかわった状態です。
初期は銀翹解毒散で良いですが、ひどい咳が続く場合はそれだけでは難しく、個別に対応する方法になります。
何十年も漢方相談をしていますが、ここまでひどいのは初めてです。
30年くらい前に一度、花粉症がひどくなる年があり、小青龍湯では効き目がでなくて加熱して辛夷清肺湯などをよく使う年がありました。
ただ、その年は原因は明らかにスギ花粉でした。
今回は花粉が原因とは言い切れない部分があります。
422.皮膚病は体にたまる汚れが原因
体内にたまる汚れとして、瘀血、痰湿、気滞がある。
気滞は目に見えない汚れ。
目に見える汚れは、瘀血と痰湿。
これらに熱がこもると、血熱と湿熱になる。
血熱と湿熱は、どちらも皮膚病の原因になる。
ただ、原因が違うので、使う漢方も異なる。
ただ、見分けがつきにくい場合もある。
湿熱の場合は、患部は赤く膨れて、浸出液が出やすく、時に痂皮を作る。
血熱の場合は、患部は赤黒く、掻いて出血すると少し痒みが和らぐ。
湿熱の場合は、舌に厚い苔がつき、湿って、時に黄色い。
血熱の場合は、苔はあまり厚くなく、舌全体が紫がかり、舌の裏側の血管が怒張する。
特徴的なのは脈だ。
湿熱の場合は滑脈といって、滑らかでスムーズな脈だが血熱の場合は渋脈といってギクシャクした脈になる。
湿熱タイプの人は、血流は悪くないのだ。
しかし、実際には湿熱と血熱は同時にある事も多く、両方同時に考えていく事が大切。
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