肺と免疫
免疫のは大きく分けて2種類あり、細胞性免疫と液性免疫だ。
細胞性免疫は、中医学の衛気とだいたい同じだ。
いろいろな害から体を守っている。
衛気は腎で作られ肺に運ばれ、全身に流れるとされている。
骨髄を腎に含めれは腎で作られるというのは正しい。
(個人的には骨髄は肝腎同源の理論から肝に含めたいが。)
中医学ではリンパの流れは肺と三焦が関係している。
なので、肺は関係している。
さて、細胞性免疫はこれでまあ良いとして、問題は液性免疫、抗体についてだ。
抗体の存在については中医学は殆どふれていない。
はしかのように一度かかれば、2度はかからない病気があるので、気づいてもよさそうだが、気が付かなかった。
発疹をおこす病気はいくつもあり、それぞれの明確な区別があいまいだったのだろう。
とにかく抗体というものは気が付かなかった。
抗体は体を守るだけでなく、時に体を傷つける事もある。
体を守るべき抗体が暴走して体を傷つける。
この考え方は中医学には取り入れられていない。
取り入れられていないなら、作ってしまえと、私が作った理論が「宿邪」の理論だ。
これについては、このホームページの最後の方にとりあげてあるので時間があれば目をとお押してみて欲しい。
さて、話を戻そう。
抗体は何処で作られるのか。
白血球は血液の一部なので、血の生成と同じだ。
問題はリンパ球の教育の部分。
胸腺は肺として、パイエル板は脾だろう。
そうすると、抗体は血と脾と肺が関係する事がわかる。
ただ、私はどうしてもそこに肝気の流れが関係しているように思う。
肝気の流れは自律神経に近い。
ストレスが免疫に深くかかわる事も知られている。
そうすると、やはり抗体と関係するのは、脾、肺、肝となる。
昔から皮膚は肺の一部とされ、アトピーやアレルギーは皮膚や粘膜に多く見られるので肺と免疫の関係は重視されて来た。
近年、自己免疫疾患が注目され、肺以外にも、肝、脾との関係が注目されて来ている。
アレルギー体質の改善には、解表剤だけでなく、疏肝理気薬や健脾消導薬も必要だ。
さらに炎症反応が強い場合は、清熱解毒薬もよく使われている。

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