肝は脾との関係だけでない
五行の相克で一番良く使われるのは木克土だ。
肝が強くなると土が弱るという図式だ。
肝は自律神経のようなもので特に交感神経に近い。
ストレスなどで交感神経が興奮すると胃腸の働きが悪くなり、食欲がなくなる。
これが肝脾不和と良い、木克土で説明している。
確かに、交感神経を肝、副交感神経を腎とすればこの関係は成り立つかもれない。
しかし、交感神経が興奮すると影響は胃腸だけでない。
心臓がドキドキして不眠になる。これは心に影響したのだ。
また、呼吸が浅くなったり、過呼吸になる。胸がつまる感じで呼吸がしづらくなる。
これは肝が肺をいじめているのだ。
ストレスが長く続くと肝火上炎になり、肝血や肝水の不足になる。
不足した分を補うように腎から腎陰を吸い上げる。
これは肝が腎をいじめているのだ。
そうすると、肝はすべての臓をいじめる性質がある。
これを「肝は五臓の賊である」と言っている。
このように肝の相克は脾だけでなく、すべての臓と相克関係にあると考えられる。

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