深谷薬局 養心堂

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肝の陰について

肝陰について考えると、実は2種類に分けられる。
一つは肝血。そしてもう一つは肝血以外の肝陰。
この肝血以外の肝陰は名前が無い。
そこで、ここでは「肝水」という名前をつけたい。
肝血を補う薬と肝水を補う薬は明確に違う。
肝血を補う薬は沢山あるが、肝水を補うものは少ない。
例えば枸杞子、女貞子、旱蓮草などだ。
枸杞子は肝水だけでなく肝血も補う作用があるし、女貞子と旱蓮草は肝水だけでなく腎陰も補う。
肝水は肝血や腎陰と相互に補いあっているのだ。
必要に応じて肝水は肝血や腎陰に変化するのだ。
肝血も肝水になり、さらに腎陰になる事が出来る。
だから腎陰を補う時に肝血を補う方法もあるのだ。
五行の図を見ると腎から肝へ向かうルートはあるが肝から腎に向かうルートは無い。
しかし、腎陰虚の時に肝血や肝水を補う方法もあるのだ。
これを中医学では肝腎同源と言っている。
腎から肝に向かう矢印は→ではなく⇔にするへきなのだ。





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