瀉下薬
瀉下薬というのは、簡単に言えば下剤です。
どんな時に瀉下薬を使うかは、基本的にはお腹に邪気がたまっている時です。
慢性的な便秘のような場合は麻子仁丸など腸を潤しながら便を出すものを使います。
邪気が表から裏に入り込んだ場合も邪気を追い出すために瀉下薬を使います。
代表的なものが大承気湯です。
急性病で、高熱で全身から発汗して意識が朦朧とする場合に大承気湯で下すと
意識がはっきりして、熱も下がる事があります。
ただ、現在ではこのような重症の方は入院されていますし、西洋医学の治療が優先されて大承気湯が使われる事はまずありません。
大承気湯は腸の熱をとる作用が強く、腸の熱は肺の熱とも関係しています。
肺と大腸は表裏です。肺は臟なので蔵するだけで出口がありません。臟の熱は体温する腑から出すという治療原則があり、肺の熱は大腸から出すという治療法則になります。
また、下痢をしている時に瀉下薬を使うケースもあります。
これを引勢利導と言います。
腸の中の毒素が原因で下痢をする場合、瀉下薬で早く毒素を排出させれば自然に下痢は治まるという考え方です。
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