深谷薬局 養心堂

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腎の実証

腎に実証は無いという説と、腎にも実証はあるという説がある。
どうしてそうなってしまったのだろうか?
実は実証にも2種類ある。
一つは機能亢進、もう一つは邪実だ。
機能更新としての実は、日本漢方に近い。
日本漢方は体力があるのを実証、無いのを虚証としている。
この考え方もよく解らない。
体力が無いのを虚証とするのはまだ良いが、体力があるのは問題ない。
とすれば、体力が無いのを虚証、体力があるのは正常とするのが良いのではないか。
話がそれたが、機能亢進としての実証は、あまり多くは無い。
主に問題になるのは心と肝だ。
この2つは化火しやすく、肝火と心火になりやすい。
これは機能亢進といえる。
肺の機能亢進は少ないがあるにはあると思う。
しかし、腎に亢進はあるのだろうか。
あま思い浮かばない。
これが腎に実証が無いという理由だ。
しかし、邪実という意味なら、腎にも汚れは貯まる。
特に腎の瘀血、腎の湿熱、腎の痰湿は十分考えられる。
腎不全などは活血薬で改善するし、酒大黄などでも改善する。
だから腎の瘀血や湿熱は確かに存在すると思う。





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