中薬物語 竜眼肉
昔、昔、銭員外という名前の人が年をとってから子供に恵まれました。
ただ息子は痩せて小さく、風に飛ばされそうな風体でした。
そこで銭員外はあまねく名医を呼びあつめ薬を処方させました。
ある時、遠方の親戚が言いました「竜眼肉は虚弱でひよわな体質を改善するのにとても良い。東の海辺のお百姓さんたちは家々にみな竜眼肉の樹を植えている。
竜眼肉を食べると体は丈夫になり、病気をしない。」と。
銭員外はこれを聞いてとても喜び、すぐに東の海で沢山の竜眼肉を手に入れるように命じました。
連続1ヶ月、息子にこれを食べさせ、あまった実の肉は干して乾かし、種は庭に植えました。
息子はますます竜眼肉を食べ体はとても丈夫になりました。
それから息子は銭員外の指導のもと、勉学や武道にはげみ、名をなし、庶民の幸福を願う立派なお役人さんになりました。
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