中薬物語 桑寄生
昔、お金持ちの家の子供がリュウマチになりました。
腰や膝が痛く、歩くのがとても困難でした。
お金持ちの家の主は、南山の古くからある薬用植物を育てる農家の人に見て貰いました。
そのあと、2日に1回、主の雇い人を派遣して薬をとりに行かせました。
真冬だったので、派遣された人は寒さで震え、手足はこごえました。
彼は村はずれの道脇の古い桑の木の上の空洞に一つの枝が出でいて、それがいつも受け取りに入っている生薬にとても良く似ていました。
そこで、悪知恵を働かせて、木に登ってそれをとり、細切れにして紙にくるんで持ち帰り、主人に渡しました。
雇われ人は、それからはいつもその方法を使いました。
なんと言う事でしょう。そのお金持ちの家の子供の病気が治ってしまったのです。
雇われ人はその事を薬用植物を育てている農家の人に話しました。
農家の人は別な人に試してみると、本当にリュウマチが治ってしまいました。
この木は桑の木の上に生えているので「桑寄生」と名付けられました。
桑寄生は中医学ではリュウマチに良いだけでなく肝と腎を補い、筋骨を強め、安胎の作用があるとされています。
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