中医学と哲学
中医学の理論の基礎になっているのが黄帝内経。
黄帝内経は科学がまだ未発達の時代に体の内部の働きを観察して哲学的な理論を作った。
当てはまっている部分が非常に多いのだが、ちょっと強引な部分もある。
中国の古典哲学に五行説というのがあり、色々なものは木、火、土、金、水のどれかの性質を持つというものだ。
そして自然界の色々なものを五行に当てはめた。
人間の臓腑も五行に当てはめている。
実はこれはかなり強引で、実情にあわない部分も多い。
だから五行に関しては、全面的に正しいと思わない事が大切だ。
さらに黄帝内経には五運六気という理論も盛り込まれている。
これは今の四柱推命に似ている。
確かに気候には周期性があるのは解るが、それが60年周期とは思わない。
今の中医学の世界では、五運六気を治療に取り入れている治療家は少ないし、それで良いと思っている。
中医学が正しい方向に発展するためには、あまり迷信的な理論は使わないようにする方が良いと思う。

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