漢方は即効性があるかについて
漢方は即効性があるかどうか、昔から色々と議論されていました。
結論から言うと、即効性のあるものと、続けないと意味が無いものがあります。
今から100年以上前ですと、抗生物質、解熱鎮痛薬、ステロイド剤などは無かったので、あらゆる病気は漢方薬で治す必要がありました。
この中には、チフス、マラリア、赤痢などの急性の伝染病も含んでいます。
こういった、今すぐ命にかかわるような病気は、即効性が求められます。
このよな期待に答えるため、そのころの漢方薬は飲む量も多く、作用の強いものを多く使いました。
よく使われたのが、麻黄、附子、大黄、石膏などでそれもかなり大量を使いました。
このようにする事で、沢山の急性伝染病を治療していました。
そして、その効果は想像以上に良かったようです。
さて、時代は代わり、このような命にかかわるような急性の伝染病は、西洋医学の薬が使われるようになりました。
そうすると、漢方医学はどちらかといと日陰者扱いとなってしまい、西洋医学では治せないような慢性の病気を治療するようになりました。
慢性の病気を治療する場合、その症状を抑える標治と、病気の根本を治療する本治があります。
標治に関しては、即効性という意味において、やはり西洋医学のお薬にかないませんでした。
そこで、漢方薬は、殆どの場合、慢性病の本治、つまり体質改善として使われるようになりました。
このような事から、漢方薬は即効性が無いと思われています。
実際、漢方薬で体質改善をする場合は、即効性は期待できません。
ですので、「漢方薬は即効性が無い」というのは半分はあたっていると言えます。
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