料理と方剤
料理と処方は良く似ている。
美味しい料理は、色々な味がするが全体としては一つにまとまり、まるで良い音楽を聞いているかのように心地が良い。
すぐれた処方は、しっかりとした方向性を持っているが、それだけでなく他の方面にも気を配り、バランスよく配合している。
これを君臣佐使と言う。
君薬は主薬とも言い、その処方の方向性を決定している。
多くは処方の名前に主薬の名前が含まれている。
臣薬は、君薬を助ける。
この場合、君薬と同じ作用の場合もあるし、君薬には無い作用のものもある。
佐薬も君臣を助ける場合もあるが、多くは君薬とは違う作用のものを使い、処方独特の味付けをする。
砂糖と塩の関係のようだ。
そして、使薬は、病気の場所に薬を運ぶ。
また、全体を調和させる作用のものもある。
君薬 砂糖、臣薬 酢、佐薬 塩、使薬 胡椒
こんな感じではと思う。
ただし、処方は料理ではないので、良い処方が美味しいとは限らない。

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