深谷薬局 養心堂

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補腎薬について

中医学で、腎について言えば、1つ目は精力、2つ目は老化、3つ目は骨だろう。

今回は骨について考えよう。
現代医学では骨はカルシウムとわかっている。
しかし、昔の人はカルシウムというものはわかっていなかった。
ただ、骨を食べれば骨が丈夫になるだろうとは考えた。
それで、一番丈夫な骨は何だろうと考えた。
そこで登場するのは虎だ。
そこで珍重されたのが虎の骨。
虎の骨の中で、前足の骨はすばらしいらしい。
だから、悲しい事に虎の前足の骨は高値で取引されたようだ。
虎も災難だ。
成分的に虎の骨が他の哺乳類の骨に比べて、すぐれた薬効があるとは思えない。
いろいろな動物が中医学の名のもとに乱獲されたのは悲しい事実だ。
その中で、犀角とか穿山甲など、それなりの薬効もあるものもあるが、虎骨は他の哺乳類の骨でも問題ないだろう。
虎の前足以外の骨は、きっと類似の哺乳類の骨が沢山流通していたのではないだろう。
虎の前足だけば、他の哺乳類の骨と違うので偽物が少なかった。
だから高く流通した。
そんなからくりがあったのではと思う。




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