弁証論治の必要性は副作用回避
中医学の考え方に「弁証論治」がある。
証とは、体質と病状をあわせたもの。
病気の人がいた場合、その人の証を判断するのが大切という訳だ。
そして証にあわせた治療計画をたてる。
それが論治の部分だ。
弁証論治は漢方の治療効果を上げるのに不可欠なものだ。
ただ、それ以上に大切なのは副作用の回避だ。
よく漢方にも副作用があると言う人がいる。
もちろん、全く無いとは思わないが、その多くは弁証論治をしていないためだ。
漢方には潤すものと乾かすものがある。
体内の潤いが少ない津液不足や陰虚の体質の人が乾かす性質の漢方を長く続けると体内がよけいに乾燥して炎症がおこりやすくなる。
漢方の副作用に記載されている炎症系の副作用は、弁証論治せずに漢方を使った結果だと思う。
体内に余分な水分が多い体質の場合に潤いをもたせるものを長く続けるとむくみが出たり、尿量が現象する場合も考えられる。
こういった事は舌とか脈をみると判断できるのだが、弁証論治せずに、この病気ならこの漢方といった使い方をすると効き目が出ないだけでなく、色々な問題がおこる。
これを簡単に漢方の副作用と片付けてしまうのはどうかと思う。

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