陳久瘀血
中医学では血の汚れを淤血(おけつ 瘀血)と言います。
瘀血にも程度があります。
血管の中の血液の汚れも瘀血です。
しかし、血管の外にあるものもあります。
例えば、生理の血などは、血管の外の血です。
このような血を「離経の血」と言います。
王清任という人は「離経の血はたとえ色が綺麗でもみな瘀血である」と言っています。
つまり一旦出血してしまった血は汚れであって、綺麗な血とは違い再利用は出来ないという意味です。
今は輸血がありますから、必ずしも離経の血がみな瘀血という訳ではなさそうです。
離経の血で、時間がたって固まってしまったようなものを陳久淤血といいます。
子宮内膜症、チョコレート嚢腫などがその良い例です。
普通の瘀血と陳久淤血では中医学的な治療方法も異なってきます。
いわゆる血液サラサラにするものは血管の中の血を綺麗にします。
血管の外で固まってしまった陳久瘀血には歯が立ちません。
このような場合はよく動物生薬を使います。
例えばヒル、ミミズなどです。
ブログ一覧に戻る