肝脾不和と肝胃不調
五行の理論では、肝は木に属し、脾と胃は土に属します。
木と土は相克関係にあり、木が土を剋する関係です。
つまり木が土をいじめるのです。
中医学では肝は気の流れをコントロールしています。
ストレスなどがつづくと、木は横逆して土をいじめます。
土というのは、脾と胃です。
脾も胃も胃腸の消化機能の事ですが、意味が違います。
胃というのは、食べたものを受けて、腸に運ぶ働きです。
つまり、お腹が膨れて食べられないとか、食べたものが下におりて行かない、もっとひどい場合は吐いてしまう。
このような場合は胃に問題があると考えます。
脾とは、食べたものを分解して吸収します。
脾で吸収したものは肺に運んでいきます。
この事から、消化不良、下利、栄養が吸収できないなどは脾の病気と考えます。
胃は栄養以外のものを下に降ろす、脾は栄養を持ち上げると考えても良いでしょう。
ストレスなどで食欲が無くなったり、胃が痛くなる事はよく経験します。
ストレスで気の流れが悪くなり、肝に問題が出ると、相克関係から脾や胃に問題が出ます。
このうち、脾に問題が出た場合を肝脾不和、胃に問題が出た場合は肝胃不調と言います。
不和と不調はどう違うのかと言うと、違いはありません。
漢文というのは言葉遊びの部分もあります。
肝胃不和と言う言い方でも良いでしょう。
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