弁証論治と理法方薬
中医学の基本的な考え方として「弁証論治」と「理法方薬」があります。
どちらも診断と治療の進め方について述べたものです。
弁証論治は、弁証と論治に別れます。
弁証とは証を弁別する事です。
病気がある時、病気の種類だけでなく、体質とか今の状態などを判断して「証」を決めます。
証については、今、このブログで解説中ですが、実に色々な証があります。
同じ病気でも証が異なれば治療方法も異なります。これを同病異治といいます。
また、病気の種類が違っても証が同じなら、同じ治療方法を用います。
これを異病同治といいます。
論治は弁証で得た証によって、治療方法を決めていく事です。
理法方薬は、治療の4つのステップを意味しています。
理とは、中医学の理論に従って診断する事で、弁証とほぼおなじ意味です。
法とは治療方法につてい作戦をたてるという意味です。
虚実が錯雑している時に先に去邪するか、先に扶正するか、また同時に行うかなどの手順を考えます。
去邪する場合は邪気の種類により、活血化瘀するとか、理気化痰するとか決めていきます。
治療方法が決まると次に使う方剤を決めます。
これが方です。
さらに方剤を使う時に、加減するのが薬となります。
弁証論治と理法方薬、言い方は違いますが、ほぼ同じ意味です。
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