検査値と中医学
血圧が高いから下がる漢方が欲しい
血糖値、中性脂肪、尿酸が高いから下がる漢方が欲しい
こういった相談が多い。
ただ、これはもともと無理な相談だと思う。
なぜなら、中医学が発展して来た数千年の歴史の中で、これらの現代医学的な検査をするようになったのせいぜい100年くらいの短い期間だからだ。
これらの検査値が上がる原因を中医学的に説明はできるが、まだ理論としては確立されていない。
なので、弁証論治も治則もまだこれから作っていく状態と言えます。
もちろん、血圧に良い処方というものも研究されていますが、この漢方を飲めば血圧が下がるというものは無いし、あったとすればそれはもう中医学の範疇には無いと言えます。
来月に会社の健康診断がある。
なんでも良いからすぐに血圧を下げて欲しい。
漢方薬は体質改善です。
体質改善しないで、血圧だけ下げるという方法は無いでしょう。
あったとすれば、それはもう漢方薬とは言えません。れっきとした西洋薬です。
漢方は体質改善をしていく中で自然に血圧が下がり、中性脂肪やコレステロールが下がり、ダイエットできると言えます。
つまり、数値を下げるのではなく、いかに健康で長生きするかの医学なのです。
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