体内で出来る邪気もある。
病気の原因となる邪気ですが、外から侵入するだけでなく、体内で作られる場合もあります。
体の中には、気血水が流れています。
この流れが滞るとそこで渋滞して、邪気になります。
気の流れが悪くなって出来る邪気を気滞と言います。
水の流れが悪くなって出来る邪気は痰湿と言います。
そして血の流れが悪くなって出来る邪気が瘀血です。
これらの邪気が出来ると、流れの邪魔をして、ますます気血水の流れが悪くなります。
また、これらの汚れや流れは相互に関係しています。
気滞の場合の特徴は、変化が多い事です。
一部分が張る感じ、つまる感じ、そして痛みを伴う事もあります。
ただ、ずっと同じ場所でなく、移動します。
また移動しなくても、1日中ずっと同じ症状ではなく、よくなる時間もあります。
多くはストレスで悪化します。
痰湿の場合は、水の流れが悪いので、むくみが出やすいです。
全身のむくみは少なく、体の一部分のむくみが多いようです。
痰湿を見分けるのに大切なのは、舌の状態です。
痰湿が多いと、舌が大きくなり歯型がつきやすくなります。
また舌の上の苔も厚くなります。
瘀血の場合は血流が悪くなり、痛みが出やすくなります。
しびれ、冷えなどを伴う事か多いです。
時にその部分の色が変化して、紫色やどす黒くなります。
瘀血が長く続くと舌も変化して、舌のくすみ、シミ、舌の裏側の血管の怒張などが見られます。
瘀血の特徴は、場所と症状が比較的固定している事です。
それぞれの邪気によって、治療法は全く違います。
一般的には、気滞には開気丸、柴胡疎肝湯などを良く使います。
痰湿には、五苓散、温胆湯などを良く使います。
瘀血は、冠元顆粒や循環元などを良く使います。
体質なども考慮する必要があります。

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