風邪の漢方
今年も風邪の季節になりました。
中医学では、風邪の治療も、コロナ、インフルエンザ、マイコプラズマなどの治療も基本的には同じです。
インフルエンザだからこれ、コロナだからこれという区別はありません。
ただ、症状によって使い分けは必要です。
まず最初に区別するのは、熱と寒です。
これは体温よりもむしろ自分の感覚を重視します。
寒気があるかないか。
熱っぽい感じがするか。
顔色は赤いか。
喉は乾くか。
冷たいものが飲みたいか、温かいものが飲みたいか。
尿の色はどうか。
などを基準にして、熱と寒を分けます。
熱が強い場合は冷やす性質の漢方を選択します。
寒が強い場合は、温める性質の漢方を使います。
温める性質の漢方を選んだ場合、咳が主か、節々の痛みが主か、お腹の症状が主かなどで使い分けます。
さらに咳の場合、痰がからむかどうかも大切なポイントです。
咳が主で、痰が少ないなら麻黄湯を使う事が多いです。
痰が多い場合は小青龍湯を使います。
咳は少なくて節々の痛み、筋肉の痛みなどの場合は葛根湯を使います。
お腹の症状は藿香正気散を使います。
冷やす性質のものとしては、銀翹散をよく使います。
これは症状にかかわらず、まず基本的に使います。
それで咳があれば、これと麻杏甘石湯を併用します。
鼻がつまる場合は、辛夷清肺湯を併用します。
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