投稿者 深谷薬局養心堂
回答先: 違いを 投稿者 みみ
加味とは、いくつかの生薬を加えるという意味です。
ですから加味温胆湯は温胆湯にいくつかな生薬を加えたものです。
温胆湯の主な作用は「化痰」です。
化痰とは痰湿をとると言う意味で、痰湿は汚れた脂、繊維、水などです。
胆に痰がたまると胆の機能が失われ、驚きやすい、不安感などが出る事があります。
温胆湯が神経症状に使えるのはこのためです。
加味温胆湯は、温胆湯を使いたい場合に陰が不足している場合につかいます。
つまり温胆湯に陰を補う処方を加えたものです。
陰とは体に必要な水などを意味しています。
ですので、汚れた水をとりのぞき綺麗な水を補充する意味があります。
ただ、同時に2つの事を行いますから、温胆湯よりは化痰作用は弱くなります。
帰脾湯は、胃腸の働きがよわく、血の生成が不足して心を栄養できない状態の時につかいます。
心血が不足すると、やる気がしない、落ち込みなどがおこります。
また時に不安や不眠になる事もあります。
このような場合で時にイライラやのぼせが出る事があります。
その場合は帰脾湯ではなくて加味帰脾湯を使います。
ただ、一般期には加味帰脾湯を使う機会は帰脾湯に比べてずっと少ないと思います。