投稿者 蒼は白に勝る
回答先: Re: ビャクジュツとソウジュツの違い。 投稿者 深谷薬局養心堂
日本で一般的に顆粒の漢方薬で白朮といって使われているものは、中国ではカンソウジュツと言われる蒼朮の一種です。日本では白朮として扱われるためややこしくなっていますが、本来は補気作用を高めるためにカラビャクジュツを使います。これは安定的かつ大量確保が難しく、「煎じ」を出す医師くらいしか使用していないと思われます。
また日本産の蒼朮は、精油成分が豊富に含まれ、細かく切って乾燥すると霜が降りたように白く結晶します。人の細胞の中と外に水を行き来させる水チャネルの調節作用は、蒼朮がいちばん強力です。
価格が安いから使うのではなく、夏の湿度が高く、年間を通じて食事でも水で米を炊くご飯、みそ汁、お茶、と水分摂取が多い日本では、蒼朮の細胞レベルでの水分調節作用が有効です。日本漢方では蒼朮の優位性を見出だしていたのです。
勿論、病態により白朮が有効なものもあります。