投稿者 深谷薬局養心堂(あんずむら)
回答先: 六味地黄丸料の妊婦への処方 投稿者 うーちゃん
漢方の中には、活血化淤薬という分類があります。
牡丹皮、川きゅう、赤芍、丹参、紅花、サフラン、桃仁など沢山のものがあります。
作用は血を綺麗にしたり、血流を良くしたりするものです。
血流を良くする事は、運動をするのと同じ意味があります。
妊娠中はあまり激しい運動はしない方が良いので、活血薬に対して厳しく言う事が多いようです。
しかし、実際は妊娠中に運動も必要です。
ですから妊娠中に活血薬を飲む事は意味があります。
ただし、あまり大量に飲む事はお勧め出来ません。
流産を繰り返す不育の場合、血液が固まって血栓を起こし、胎児に栄養が行かなくなります。
この場合は活血薬はとても有効な方法です。
活血薬は血栓を溶かすというイメージがあり、そのため血が止まらなくなるとか出血の原因になると言われて来ました。
しかし、実際に出血を起こすのは、血の汚れが原因の事もよくあります。
このような場合は活血薬を飲む事で出血を予防出来ます。
ただ、出血にも気虚が原因でおこる事があり、このような場合はあまり活血薬は使いません。
結論から言えば、妊娠中に活血薬を使うべきかは、体質的に淤血があるかによります。
淤血がある人に使うと流産の予防になりますし、淤血が無い人に大量に使うと流産のきっかけになる可能性があります。
六味地黄丸の中の牡丹皮3gですが、量的には僅かです。
運動を制限されて、安静にしている状態で無いなら全く問題の無い量です。
流産しかかっている場合は、流産の原因や体質により、慎重に考えるべきです。