深谷薬局 養心堂

漢方薬局 深谷薬局養心堂

Re: 違い



投稿者 養心堂
回答先: 違い 投稿者 tanuki

逍遥散と竜胆瀉肝湯は、どちらも肝に作用するという事では共通です。
しかし、その作用は、全く違っています。
逍遥散は、肝の気の流れの調節が目的の処方です。
肝は、気の流れの中心的な役割を持っています。
逍遥散は、この流れを調節していきます。

竜胆瀉肝湯は、肝の湿熱をとるのに使われます。
湿とは、簡単に言えば余分な水分です。
これが熱と結びついた状態が湿熱です。
肝に湿熱がたまると、肝の経絡に湿熱があふれ、陰部の痒み、臭いのある黄色いおりもの、
排尿障害、脇の痛み、湿疹などをおこします。
肝炎や黄疸なども、肝の湿熱と関係している事があります。

杞菊地黄丸と知柏地黄丸は、よく似ています。
どちらも六味丸が含まれています。
杞菊地黄丸は、六味丸に、枸杞子と菊花を加えたもので、特に目の疲れなどに効果が
あります。
知柏地黄丸は、六味丸に、知母と黄柏を加えたものです、
知母と黄柏は、熱を冷ます働きがありますから、ほてり、口渇など熱症状が強い時に用います。

香砂六君子湯は、六君子湯に木香と砂仁を加えて、気の流れをよくして、胃の動きを
活発にしようとしたものです。
六君子湯よりも、胃のもたれが強い時に用いますが、だいたい同じ働きと思って
良いでしょう。

日本の漢方では、虚証を体力の無い人
実証を体力のある人 といっています。
しかし、中国医学では、虚とは、必要なものが足りない状態で、
実とは、余分なものがある状態をいっています。
体力とは必ずしも一致しない事もあります。

舌の図版については、あまり良い本を知りません。
たまに見つけると、無茶苦茶高かったりします。
ホームページなどで研究された方が良いかもしれません。





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