投稿者 養心堂
回答先: たびたびすみません 投稿者 tanuki
: ①脾胃気虚から肝が悪くなったり、
: 反対に肝が悪いことから脾胃気虚になったり
: することはあるのですか?
非常に多いです。
五臓は、うまくバランスをとっています。
ですから、一つの臟が病気になると、他の臟に影響します。
2つの臟の関係は、親子関係か相剋関係になっています。
親子は、
木は火を生み
火は土を生み
土は金を生み
金は水を生み
水は木を生む
という事です。
親子はお互いに助け合っています。
自然界の事物から生まれた理論です。
相剋というのは、
木は、土を抑制し
火は、金を抑制し
土は、水を抑制し
金は、木を抑制し
水は、火を抑制する
という事です。
例えば、木は、土が強くなりすぎるのを押さえています。
もし、木が強くなりすぎると、土は抑制されすぎて、弱くなってしまいます。
また、木が弱すぎると土を抑制出来なくなります。
土が強くなりすぎると木の抑制を振り切って暴れ出します。
また、土が弱いと、木は、土の弱みにつけ込んで土をいじめます。
このようにいろいろな場合があります。
しかし、木は、剛臟といわれ、弱くなるよりは、強くなりすぎて暴れる傾向があります。
そのために、木が強く土が弱いという事が多いようです。
これを肝気犯脾といいます。
臨床的に特によく見られるものです。
②胸脇苦満とは、どういう状態でどういう原因により
: おこるのでしょうか?
胸脇苦満は、肋骨の下あたりが、張る感じがしたり、
手で押さえると少し硬くなっている状態です。
胸脇苦満は、病邪が半表半裏に入った場合におこります。
これは、傷寒論という書物に書かれたものです。
傷寒論は、当時の流行性の病気の治療方法について
書かれています。
寒邪という邪気が表から入り込み、表と裏のちょうど
中間あたりに有るときに、半表半裏証という症状を
起こします。
これを、経絡論の理論から、少陽病と言われます。
少陽は脇腹と関係が深いのです。
ですから、少陽病の時の一つの目印が胸脇苦満です。
表証は、邪が体表にあり、悪寒があるのが特徴です。
裏証は、邪が体内にあり、胃腸や内臓の症状が特徴です。
半表半裏は、その中間で、熱と寒気が交互にあり、胸脇苦満が特徴です。