投稿者 深谷薬局養心堂です。
回答先: 小柴胡湯について 投稿者 なるくん
漢方薬は、一人一人の体質に応じて使います。
人間の体に弱い部分あったり、汚れが貯まったりすると体質が悪くなります。
漢方では、この状態につけ込んでいろいろな病気が発生すると考えます。
ですから、漢方薬の治療は、病気を取り除く事だけでなく、弱い部分を補強したり、汚れを綺麗にしたりする事を考えます。
小柴胡湯は、柴胡 半夏 黄岑 人参 大棗 生姜 甘草 という成分から
なっていて、気の流れを良くしたり、余分な水をとったり、胃腸を丈夫にする
成分が含まれています。
全体としては、乾かすものが多くなっていますから、津液不足(体液のふそく)などの人には長期間使う事が出来ません。
体質に合えば、特定の病気だけでなく、広い範囲の病気を治療する事が出来ます。
この病気にはこの薬といった西洋医学的な使い方をすると、体質に合わない事が多くなります。
肝炎なら何でもかんでも小柴胡湯といった使い方がされた事があります。
このような使い方は、漢方的には正しくありません。
漢方の効能も、現代医学で解明しようとする動きがあります。
漢方の理論は難しいので、現代医学の理論の方が納得しやすいからです。
しかし、もともと現代医学と漢方では、基本としている概念が全く違います。
漢方薬を現代医学の理論で使ったとしてら、それは漢方医学ではありません。