投稿者 深谷薬局養心堂
回答先: 授乳中の蕁麻疹について 投稿者 POCHICO
漢方の場合、蕁麻疹は体の中で風という邪気があばれていると考えます。
ですから風という邪気を追い払うものを使います。
これが去風薬というものです。
風には風寒型と風熱型があります。
風寒型は寒冷蕁麻疹のように、寒いとおこります。葛根湯、荊防排毒散などをよく使います。
風熱型はあたたまるとひどくなるもので、五涼華や銀翹解毒散、消風散などを良く使います。
ただし、大切なのは、何故、風が出来たかという事も含めて考えます。
風がでる原因としては
血虚 出産などで、血を消耗しておこります。
血を補うもの、例えば婦宝当帰膠や、当帰飲子などを使います。
気虚 出産などで気を消耗した場合におこります。
黄耆建中湯や衛益顆粒などを使います。
血淤 出産などで汚れた血がたまった場合によくおこります。
血腑逐於丸や桂枝茯苓丸を使います。
水滞 水毒とも良い、汚れた水がたまった状態です。
五苓散などを良く使います。
血熱 血淤が化熱して熱がこもった状態です。
涼血清営顆粒をよく使います。
ただし、これは赤ちゃんの便が軟らかくなる可能性がありますから
授乳中には適しません。