投稿者 深谷薬局養心堂(あんずむら)
回答先: 教えてください!風邪の時の漢方薬 投稿者 にくむし
漢方薬の効能効果や用法用量は、実情に即していない部分があります。
しかし、法律としてはそれを守るのが建前になります。
もともと、漢方は子供に飲ませる事も多いし、何歳からという制限はありません。
また、体質や体重に応じて量を加減する事も大切です。
ただ、医薬品という大きなくくりで言えば、漢方薬も医薬品ですから法律上「用法用量をも守って」という事になります。
医薬品の認可には臨床試験が必要ですが、昔からある漢方薬は既得権で臨床試験がなしで認可されたものがあります。
その場合は、3ヶ月くらいの幼児からの容量が認可されています。
ただ、比較的新しい漢方薬は認可の為には臨床試験が必要です。
この場合、小児の容量が認可されて記載する為には、小児の臨床試験が必要です。
臨床試験には大変なお金がかかります。
ですので、大人の認可だけで手一杯になり、小児の認可まで手が回りません。
そうすると、何歳未満の小児には服用させないで下さいという表記が必要になります。
効能効果にしても、昔決められた効能効果のままです。
これを変更するには、臨床試験が必要で、また大変なお金がかかってしまいます。
漢方も時代の流れとともに新しい応用が広がっています。
ですので、これを記載出来ないのは非常に残念に思います。
さて、子供さんの風邪ですが、子供さんは大人と違い、自由にしゃべる訳ではないので、風邪の特徴を見るのはなかなかやっかいです。
子供さんの場合は、喉が乾いて水分を取りたがるかで見て下さい。
普段よりも喉が渇いて沢山冷たい水を飲みたがるようでしたら、葛根湯のような温めるものより、例えば麻杏甘石湯のようなものが良いと思います。
麻杏甘石湯は、激しい咳、黄色い鼻水などにも対応出来るものです。