投稿者 深谷薬局養心堂(あんずむら)
回答先: 腎陽と腎気 投稿者 なかむら
気虚とはエネルギーの不足ですから、腎気虚は腎のエネルギー不足です。
陽虚とは、温める力の不足です。特に腎陽は体全体の陽の中心です。
温める力もエネルギーの一部ですから、腎陽虚の場合は腎気虚も同時に存在すると考えれます。
つまり腎気虚で冷えがある場合が腎陽虚と考えられます。
腎精は、ホルモンのようなものです。
子宮や卵巣、精巣、骨なども腎精と関係します。
腎精は年令とともに少なくなる傾向があり、気虚や陽虚よりも補いにくいものです。
日本の処方で純粋に腎気だけ補うというものはありません。
腎陰や腎陽と同時に補ったり、他の臓腑との関連を考えて補っていきます。
腎陽虚の場合の場合は、単純な腎陽虚なら八味丸で良いですが、腎精不足などを含んでいる事も多くあります。
この場合は海馬補腎丸、至宝三鞭丸などを使います。
たま脾虚を兼ねる場合は参馬補腎丸を使います。
腎精不足の場合はやはり動物生薬を、特に鹿茸などを含んだものを良く使います。
双料参茸丸、参茸補血丸、胎盤エキスなどです。