投稿者 深谷薬局養心堂
回答先: Re: 高プロラクチン 投稿者 のぶこ
西洋医学と漢方医学では、体系が全く違うので、プロラクチンを即、漢方の理論に
結び付けるのは無理があります。
しかし、ある程度の関係はあります。
漢方的には、プロラクチンなどのホルモンは、肝と関係が深いとされています。
脳下垂体は、視床下部にあり、視床下部は、感情や自律神経と関係が深いからです。
肝は、自律神経や感情をコントロールしています。
肝気の流れがスムースだと、脳下垂体のホルモンの乱れも少なくなります。
この事から、プロラクチンをコントロールするには、肝の気の流れを調節する
作用のある漢方が良いという事になります。
このような作用の漢方薬は沢山あります。
柴胡、香附子、麦芽、川きゅうなどです。
方剤で有名なのが、加味逍遥散です。
このうち、炒麦芽には昔から、母乳を止める作用がある事が知られていました。
調べてみたら、炒麦芽にはプロラクチンの働きを押さえる作用があることがわかりました。
そこで、最近、高プロラクチン血症の方の不妊治療に応用されるようになったのです。
不思議な事に、生の麦芽ではあまり効果が無くて、炒めた炒麦芽の方が効果があるのです。