投稿者 深谷薬局養心堂
回答先: 自家製漢方について 投稿者 薬学生
神社の参道というのは、よく解りませんが、一般的には次のようになります。
薬学部の学生さんなら、薬事法を習った(あるいは習う)はずです。
日本の薬事法では「漢方薬」というカテゴリーはありません。
漢方薬も、西洋薬と同じ「医薬品」になります。
日本の医薬品の規格や規制は非常に厳しく、融通が利きません。
この規格が否応なしに医薬品である漢方薬にも当てはめられてしまいます。
医薬品を調合する場合、医薬品製造業の許可が必要ですし、自由に加減する事は出来ません。
一方、漢方薬でも医薬品で無いものがあります。
これは日本では健康食品になります。
健康食品は医薬品の規制を受けませんから、オリジナルで調合する事も、量を加減する事も自由に出来ます。
しかも、製造業の許可も要りませんし、誰が販売しても良い状態です。
このように、日本の漢方薬は、「医薬品」として厳しい規制を受けるか、
あるいは「健康食品」として半野放し状態になるかのどちらかです。
もっとおかしな事に、同じ生薬が医薬品であったり健康食品であったりします。
例えば「どくだみ」です。
どくだみは、健康食品ですが、同じものですが「十薬」という名前で医薬品としても販売されています。
医薬品になると自由に加減は出来ません。
これは法律に問題があると思います。
1.「漢方薬」を「医薬品」として「西洋薬」と同じ法律で管理するの無理がある。
2.「医薬品」でない漢方薬は、何の規制も受けないのもおかしい。
3.同じものが「医薬品」であったり、なかったりするのはおかしい。
4.「漢方薬」の知識が全く無い人でも、西洋薬の資格があれば漢方薬を扱う事が出来るのも問題がある。
出来れば「漢方薬の製造と販売に関する法律」というのを作って、これらの点を改善していくべきだと思っています。