投稿者深谷薬局養心堂 酸棗仁湯は不眠を調べるとよく出てきます。 滋陰降火湯は腎と肺の陰を補い虚火を鎮める働きがあります。
回答先:
滋陰降火湯に、酸棗仁と遠志を入れるとかなり天王補心丹に近いものになります。
ただ、実際に使ってみるとあまり効き目が出ない事があります。
理由は酸棗仁と川きゅうの割合にあります。
メーカーによって酸棗仁と川きゅうの配合割合に違いがあります。
酸棗仁は心血を養い鎮静作用があり、不眠によく使います。
川きゅうは、かなり強い活血作用があり、覚醒に働きます。
ですから川きゅうを多くすると、不眠には効かなくなります。
ツムラのものは酸棗仁が10gで川きゅうが3gです。
イスクラのものは酸棗仁が24gで川きゅうが1.88gです。
実際に使ってみるとイスクラのものは不眠によく効きます。
川きゅうは身体を温める作用があり、陰虚の人には適しません。
心と肺はどちらも上焦にあってお互いに助けあっていますので、滋陰降火湯を使っても悪くはないと思います。