投稿者 深谷薬局養心堂
回答先: 加味帰脾湯 投稿者 うみ
白朮は、健脾といって胃腸を丈夫にする作用があります。
これに対して蒼朮は、気の流れを改善したり、胃腸の中の水をとる作用があります。
加味帰脾湯の場合は、白朮を使うのが正しい処方です。
ツムラの処方は本来、白朮を使うべきものがすべて蒼朮になっています。
理由はあまり良くわかりません。
ただ一般に言われているのは、ツムラが認可をとった頃は中医学が普及しておらず、蒼朮と白朮の使い分けがあまりはっきりしていなかった。
その時に蒼朮の方がかなり安かったので、蒼朮を使ったという話です。
ただし本当の事かどうかは解りません。
一度認可をとってしまうと、変更するのはとても大変です。
ですのでそのままになっているのだと思います。
牡丹皮は涼血作用があります。
血分の中の熱をとる力があります。
加味帰脾湯には本来は牡丹皮は含まれていません。
ただ、加味帰脾湯はやや温める作用があるもので、のぼせなどがある場合は牡丹皮があった方が良いでしょう。